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2018/08/31

<週間ダイジェスト>8月23日~8月29日

29日■米国防長官「韓米演習中止計画ない」

 マティス米国防長官は国防総省で記者会見し、「現時点において韓米合同軍事演習をさらに中止する計画はない」と述べた。6月にシンガポールで開催された朝米首脳会談での「善意の措置」により、複数の大きな軍事演習を中止する措置を取ったとした上で、このように言及した。ポンペオ米国務長官の訪朝中止により朝米の非核化交渉が膠着の危機に直面する中、韓米合同軍事演習に言及することで北朝鮮に対し強い圧力をかける狙いとみられる。

28日■安保室長、朝米交渉再開に期待示す

 鄭義溶・国家安保室長(閣僚級)は国会運営委員会の全体会議で、ポンペオ米国務長官の訪朝中止に関して「両者(北朝鮮と米国)の対話の意思が確実なので、間もなく良い交渉が再開されると期待している」とし、「両者が6月に行われた朝米(米朝)首脳会談での合意を早期に履行する意思が強く、過去とは大きく異なる状況だ。ホワイトハウスとは緊密な意見交換を行った」と述べた。

27日■文大統領の支持率、最低更新56%

 世論調査会社リアルメーターが発表した調査結果によると、文在寅大統領の支持率は前週に比べ0・3㌽下落した56%となり、同社の調査で3週連続して就任後最低を更新した。不支持率は38・1%だった。同社は、雇用悪化や文政権が掲げる経済政策「所得主導の成長」への野党の攻勢など下落要因と、与党「共に民主党」の元党員らによるインターネット世論操作事件に対する特別検察官の捜査延長断念などの要因が同時に影響したと分析した。

26日■「文大統領の朝米仲介役」強調

 青瓦台(大統領府)の金宜謙報道官は定例会見で、ポンペオ米国務長官の訪朝が中止になったことについて、「朝米関係が硬直化している状況の中、朝米間の理解を広める仲介者としての役割がより大きくなったというのが客観的な状況」と表明。9月に平壌で開催予定の南北首脳会談も計画通り推進するとした上で、「そのような構図の中で首脳会談の日程と案件が決まるとみている」と述べた。

25日■共に民主党の新代表に李海瓚氏

 与党「共に民主党」は党大会を開き、新代表に李海瓚氏(66)を選出した。李氏は元学生運動家で、1988年に政界入り。金大中政権で教育部長官、盧武鉉政権で国務総理と要職を歴任した。国務総理時代は盧氏の側近として、国政全般を仕切った。李氏は代表選出後、「(野党を含む)5党代表会談を早期に開催したい」と述べ、野党と協力する姿勢を強調。「まず、民生経済の安定に集中する」と表明した。

24日■文大統領腹心の知事を在宅起訴

 与党「共に民主党」の元党員らがインターネット上で不正な世論操作をしていた疑惑などを捜査する特別検察官チームは、文在寅大統領の腹心とされる金慶洙・慶尚南道知事を業務妨害と公職選挙法違反の罪で在宅起訴したと発表した。同チームは、金知事が16年11月、疑惑の中心人物とされる元党員金ドンウォン被告(起訴済み)が運営していた出版社を訪ね、世論操作用の不正ソフトウエアの実演を見た上で、ソフトの使用を承認したと判断した。

23日■米第7空軍司令官に勲章を授与

 宋永武・国防部長官は、政府を代表しバーガソン米第7空軍司令官に保国勲章国仙章を授与した。国仙章は最高位の統一章に次ぐ勲章。バーガソン司令官は16年7月に赴任後、北朝鮮の核とミサイルの脅威に対応した米空軍戦略兵器の展開など韓米同盟の強化に寄与したと評価される。国防部は勲章授与について「韓米連合作戦能力の向上、連合指揮統制能力の強化などを通じて強力な連合防衛態勢の確立に寄与した功労が認められた」と説明した。